皆さんこんにちは。
WHOがパンデミックを宣言し、NYダウや日経平均株価等の世界の主要株価は大暴落の一途を辿っています。
2020年3月12日には、NYダウが過去最大の下げ幅を更新する 2352.60ドルの下げを記録する等下落にはさらなる拍車がかかっているようです。
※日経平均株価も底が見えませんね…
もはや、今後の各国の経済状況がどうなるかは全く予想ができない展開になってきましたが、間違いなく経済指標や株価は悪化します。
そして、どこがボトム(底)になるかもわかりませんので、今後のコロナウイルスの感染拡大がどこまで続くかは常に気を配っておきたいところです。
今回は、景況感が非常に不安定な現在において、日本銀行(以下、日銀とします)がどのような経済対策を取るのか考察していきたいと思います。
日銀の経済対策は意味がない?今後の日本経済は必ず景気が悪くなる
日銀が打てるコロナウイルス対策の唯一の手段は「追加緩和」のみ
アメリカやヨーロッパで悪化の一途を辿る経済への対策として利下げが相次ぐ中、日銀も3月18,19日に開く金融政策決定会合で追加の金融緩和策を講じることになります。
しかし、すでに「マイナス金利政策」や「上場投資信託(ETF)の買い入れ」等の過去に例を見ない「異次元緩和」を行っていますので、対応策はかなり限られています。
利下げとは何か?
最近ニュース等でよく耳にする方もいらっしゃると思いますが、利下げとは、国内の経済状況を鑑みて、国に一つある中央銀行が政策金利の引き下げを行うことです。
利下げが行われると金利が下落し、企業も個人も低金利でお金を借ることができるようになります。
そのため、設備投資や個人消費が盛んになり、景気を回復させる効果があります。
ただし、利下げを続けて政策金利がマイナスになってもその効果が出なくなった場合は、量的緩和(国債やETFの買い入れ等)などの別の対応をとる必要が出てきます。
なお、利下げが行われると、その国の通貨が売られることから日本では円安となります。
日銀が検討している制度融資やETF買い入れによる経済対策は効果が限定的
日銀が導入を検討しているとされている経済対策は、新型コロナウイルスにより業績が悪化している中小企業の資金繰りを支援するための制度融資や金融機関への資金供給です。
しかし、この対策は、あくまでも融資であるため、一時凌ぎでしかありません。
ですので、もし新型コロナウイルスによる経済への悪影響が長期化すれば、結局受けた融資への返済が滞ることになり、結果として倒産する企業は激増することはふせげません。
また、上場投資信託(ETF)の購入目標額(年6兆円)を超えて買い入れを行うことも検討されているようですが、パニック売りのような大暴落が起きている状況でどの程度の効果が見込めるかは未知数です※。
※2020年3月16日、最大12兆円まで買い入れることを公表しました。
むしろ、日銀はすでに相当額のETFを買い入れていますので、さらに買い入れを増加することによるバランスシート(日銀の財務状況)への悪影響、緩和政策の出口戦略の困難化等が懸念されるため、慎重に対応を行うべきです。
FRBやEBCでも利下げが検討されている?
欧州中央銀行(EBC)は3月12日※、米連邦準備制度理事会(FRB)は3月17,18日に金融政策を決める会合を開き、追加の金融緩和策を議論するとしています。
※結局利下げは行われず、6億ドル(日本円で6兆円を超える)国債の買い入れを決定しました。
なお、このような世界的な協調緩和政策はリーマンショックの際にも行われました。
その際は、最終的にアメリカやヨーロッパの6つの中央銀行が協調利下げに踏み切りましたが、日銀は参加しなかったため、その後の急激な円高を招きました。
今回も日銀のみが利下げを行わなければ、日米の金利差が縮小して円高が進行することとなり、さらなる株安や輸出に頼る製造業の業績悪化を招きかねません。
日本の金融機関は追加緩和(マイナス金利の深掘り)に耐えられない?
上記で解説したように、世界中の中央銀行が利下げに踏み切った場合は、日銀もさらなるマイナス金利の深掘りを迫られる可能性があります。
しかし、現在以上のマイナス金利の拡大は、地銀など金融機関の収益をさらに圧迫するという副作用があります。
すでに規模の小さな地銀や信金は、既存のマイナス金利の長期化により、経営体力を奪われており、これ以上の利下げが行われれば、経営が立ち行かなくなる可能性が高いです。
現に、島根銀行や清水銀行等の小規模な地方銀行は生き残りを図り、SBIホールディングスとの業務提携を行っています。
今後、さらに金融機関の経営状況が悪化すれば、マイナス金利政策はむしろ日本経済に悪影響を及ぼす可能性があるため、日銀は難しい対応を迫られることになりそうです。
まとめ
今後の世界経済・日本経済がどうなるかは、アナリストにも全く予想ができない展開となってきました。
しかし、共通する意見として、必ず経済の停滞は起こると想定していることは間違いありませんので、来たる不況に備えることしかできそうにありません。
また、日銀や政府の経済対策も、現在の状況においては、たいした効果は見込まれません。
ですので、むしろ大打撃を受けることを見越して、経済を立て直すための対応策を今から練るべきではないかと思います。
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